1. 使わせたくない理由と、残したい見え方を整理する
「AIに使わせたくない」だけでは、設定を選べません。まず対象URLと該当箇所を書き出し、通常の検索で見つけてもらう必要があるかを決めます。
| 対象の例 | 先に決めること | 確認する方向 |
|---|---|---|
| 公開中の料金表 | ページは読めるままにして、回答での利用だけを制限したいか | Google検索のプレビュー制御と、通常の検索の説明文への影響を比較する |
| 社内向けに近い手順・連絡先 | 社外の人が読んでもよい情報か | 社外に出せないなら、公開をやめて認証・閲覧権限を設ける |
| 古い案内 | 今も必要な履歴か、誤解を招く不要な情報か | 内容の更新・公開終了を先に検討し、検索からも外すならnoindexを確認する |
古い内容が問題なら、設定で隠す前に情報そのものを見直しましょう。公開したままのページは、URLを知っている人が読めます。
この記事は、2026年10月11日に確認したGoogleの公式資料の説明を整理したものです。仕様や資料の記述は変わるため、設定する時点でも出典を確認してください。hirostaのサイトでこれらの制限を実施・検証した報告ではありません。他社の生成AIサービスに同じ効果があるとも判断できません。
2. 設定ごとに、変わること・変わらないことを比べる
スニペットとは、検索結果に表示される説明文などの抜粋です。Googleの「AI 機能とウェブサイト」は、AIによる概要やAIモードへの表示を制御する方法として、次の表示制御を案内しています。表はGoogleの仕様の比較であり、すべてのAIサービスへの一括設定ではありません。
表はスマートフォンでは枠内を横にスクロールして読めます。
| 設定 | 何が変わるか | 何は変わらないか・注意点 | 通常のGoogle検索への影響 |
|---|---|---|---|
| nosnippet | テキストの抜粋と動画プレビューを表示せず、AIによる概要・AIモードの直接入力としても本文を使わない | 閲覧制限にはならない。静止画像のサムネイルが出る場合がある | noindexとは異なりページを検索から外す指定ではないが、説明文も表示されなくなる |
| data-nosnippet | 指定した本文の部分をスニペットから除く。AI機能への情報の表示を部分的に制限する際に確認する | 残りの本文は対象外。構造化データはこの要素内でも検索に使われうる | 指定部分を説明文から除く。ページ全体を検索から外す指定ではない |
| max-snippet:数値 | 抜粋の最大文字数と、AIによる概要・AIモードの直接入力に使う量を制限する | 正の数値は利用の禁止ではない。画像・動画プレビューを制限しない。構造化データや別途の使用許諾による利用には例外がある | 通常の説明文も短くなる。0はnosnippetと同じ、-1は長さをGoogleが選ぶ |
| noindex | Googleが認識した後、このページを検索結果に出さない。AI機能のサポートリンクに必要なインデックス登録も満たさなくなる | ページの閲覧や、他の経路からの情報取得を防がない。Googlebotが指定を読める必要がある | AI機能だけでなく通常の検索結果からもページを外す |
| robots.txtでGooglebotのクロールを拒否 | 指定範囲の検索用の取得を制限する | URLが検索結果に残ることがある。ページ内のnoindexなども読めなくなるため、検索除外の代用にしない | 内容の取得に影響する。検索結果からの確実な削除を意味しない |
| robots.txtでGoogle-Extendedの利用を拒否 | GeminiアプリやVertex AIのGeminiを支える次世代モデルの学習と、資料に記載されたグラウンディングへの利用を管理する | Google検索のAIによる概要・AIモードの表示制御の代用にはならない | Google検索への登録に影響せず、ランキングのシグナルにも使われない |
グラウンディングは、回答の事実確認などのために外部の情報をモデルへ渡す仕組みです。Google-Extendedは、GeminiアプリとVertex AIでのGoogle検索を使うグラウンディングについても説明されています。ただし、Google検索のAI機能と、Geminiなどの別のシステムを同じ設定で制御できると考えないことが大切です。
また、本文だけを制限しても、構造化データから情報が提供される場合があります。表示制御の公式資料は構造化データの扱いを別に説明しているため、料金などがHTML本文以外にも出力されていないか確認します。
3. 公式資料に沿って設定と反映を確かめる
以下は設定を検討する際の手順です。実施済みの記録ではなく、公式資料に沿って確認するための案内です。
対象URLと目的を1件ずつ決める
対象URL、制限したい本文、対象のサービス、通常の検索に残すかを記録します。「本文の一部分を抜粋に出したくない」「ページ全体をGoogle検索から外したい」「Gemini側の学習などを制限したい」を分けてください。
社外へ出せない情報が含まれる場合は、表示制御の選択より先に、公開の停止やログイン後の閲覧に切り替える判断が必要です。
CMSの設定名だけでなく、出力されたHTMLを見る
ページ単位の指定は、robotsメタタグやHTTP応答のX-Robots-Tagで確認します。PDFなどHTML以外のファイルは、ページのメタタグではなく、そのファイルへのHTTP応答を確認する必要があります。
部分指定のdata-nosnippetは、span・div・sectionの対象要素と、開始・終了タグを確認します。指定した範囲が意図どおりか、JavaScriptの描画前後で違わないかも見ます。属性にfalseと書いても、制限を解除する意味にはなりません。
構造化データや説明文に同じ情報が残っていないかは、記事のタイトル・説明文・構造化データを本文と照合する手順も参考になります。
Googlebotが設定を読めるか確かめる
Search ConsoleのURL検査ツールで、Googlebotが取得したHTMLを確認するのが公式資料の案内です。手元のHTMLに設定があることと、Googleがその設定を認識したことは分けて記録します。
特にnoindexを置いたページをrobots.txtでクロール拒否すると、Googlebotはその指定を読めません。既存の拒否設定との組み合わせを確認してください。Google-Extendedを設定する場合は、Googlebot向けのルールとは別に、対象トークンとURLの範囲を確認します。
再クロール後の反映と、未確認の点を残す
公式資料は、再クロールと変更の処理に時間がかかると説明しています。設定直後の表示だけで成功・失敗を決めず、必要に応じて再クロールをリクエストし、設定日、取得されたHTML、認識状況、確認した表示を記録します。
1回の質問でAI回答に出なかったことは、すべての質問で使われなくなった証拠にはなりません。「設定を出力した」「Googleが取得した」「特定の条件で表示を確認した」を分け、未確認の範囲を残しましょう。
想定シナリオ:料金表は公開し、回答への利用を制限したい
これは未実施の想定シナリオです。架空の会社が、料金表を訪問者には読んでもらいながら、Google検索のAI回答に本文を使わせたくないと考えたとします。
まず、一部分だけを制限するのか、本文全体の直接入力を止めるのかを決めます。部分指定ならdata-nosnippet、全体ならnosnippetの説明を比較し、通常の検索の説明文も変わることを担当者が確認します。max-snippetの正の数値は量の制限であり、禁止の代わりにはなりません。Google-Extendedだけでは目的を満たせません。
その後、CMSから出力されたHTML・HTTP応答・構造化データを照合し、Googlebotの取得と再クロール後の反映を確かめます。この例は選び方の説明であり、実際の反映や効果を確認した結果ではありません。
4. 設定では防げないことを先に共有する
robots.txtは対応するクローラーへの指示であり、アクセス制御ではありません。メタタグもページを読み取った相手への指示です。一般の閲覧者や、指示に従わない取得を遮断する仕組みにはなりません。
社内連絡先、個別の取引条件、顧客情報などを外へ出せないなら、公開ページや公開ファイルに入れず、認証と閲覧権限のある保管先を使います。画面上で隠すだけでHTML・配信データに残す方法も避けてください。
これらの設定で、すでに他の場所へ転載された情報や、過去の学習に使われた内容まで消えるとは確認できません。他の生成AIサービスについては、提供元ごとに検索用の取得・学習用の取得などの用途と対応ルールを確認し、Googleの設定をそのまま当てはめないようにします。
AI検索に見つけてもらうための情報整理はGEO/AEOの基本、hirostaが実際に行った変更は自社HPでの実践記録、サービスの変化はAI検索の動向で扱っています。使わせたくないページでは、まず「公開してよい情報か」を決め、その後に対象サービスと通常の検索への影響を比較しましょう。