事例
資料をもとに根拠を示して答えるFAQチャット
- 区分
- 導入事例
- 業務
- 問い合わせ・メール対応
- 業種
- 製造業(メーカー)
- 導入期間
- 1〜3か月(作り始めてから使い始めるまで)
製品のマニュアルやFAQをもとに、出典を示して回答するAIチャットをつくりました。
導入前の課題・業務フロー
よくある質問への対応に時間がかかり、回答の根拠を確認するのにも手間がかかっていました。
実施内容
製品のマニュアルやFAQをもとに、出典を示して回答するAIチャットをつくりました。公開版は、架空の家電メーカーの資料14件で再現したものです。以下の設計とフロー、AIと人の役割は公開版の説明です。お客様の案件で確認できた変化と苦労した点は、それぞれの項目に分けて記載しています。
公開版の設計で決めたこと
- 検索した上位5件を根拠にClaude APIが回答する。APIの引用機能で文ごとに[1] [2]の番号を付け、資料名と該当箇所を表示する
- 根拠が見つからないときは推測で答えず、窓口を案内する。引用がない回答は未回答として自動で記録し、管理画面にFAQの追加候補として並べる
- 資料にない仕様・料金・日数・対応可否を補わず、答えられない理由や注意も推測で付け足さないよう指示する
- 発熱・異臭・煙など安全に関わる内容では、まず使用を中止して電源を抜くよう伝える指示を設ける
- 製品が特定できず答えが異なる場合は、両方の製品について答えるか、どちらの製品かを尋ねる
公開版の日本語検索の工夫と確認範囲
- 意味で探す検索と、文字を2つずつに区切るキーワード検索を組み合わせ、点数ではなく順位で結果をまとめる
- 「にな」「てい」など、ひらがなだけの2文字は検索対象の語から除き、関係のない資料が上位に来るのを抑える。型番やエラーコードも検索で拾う
- 公開リポジトリの記録では、確認用の20問すべてで正解の資料が上位5件に入る設定。検索設定の確認であり、回答の正解率や実案件の成果ではない
公開版の限界と実際に使うための条件
- 引用があることだけで、回答の正しさを保証できるわけではありません。推測を禁じる指示も、誤った回答を完全に防ぐ保証ではありません
- 架空資料での検索の確認結果を、実際の問い合わせ全体に当てはめることはできません
- 実際に使うときは、社内チャットやWebサイトへの組み込み、回答ログの確認手順、資料を更新する流れもあわせて設計します
導入後の仕組み・業務フロー
工程 1
- 人
質問する(公開版)
工程 2
- 通常の自動化
資料を検索する
工程 3
- AI
出典付きで回答/根拠がなければ窓口を案内
工程 4
- 通常の自動化
引用がない回答を未回答として記録
工程 5
- 人
担当者がFAQを追加
人が確認する点管理画面の未回答の質問を確認し、FAQに足す内容を判断します。
導入後の変化・成果
お客様の案件では、よくある質問への一次対応が減り、答えられなかった質問からFAQを足す流れができました。
成果の確認条件・根拠:実案件の開発者本人による2026年10月14日の回答。公開してよい範囲の定性的な変化です。作業時間・件数・削減率は掲載していません。公開版の検索設定の確認とは別の情報です。
使った技術
Python、Claude API
AIと人の役割
AIに任せた範囲
公開版では、検索された資料を根拠に出典付きの回答を作ります。資料にないことは推測で補わず、答えられないときは窓口を案内するよう指示しています。検索結果の統合と、引用の有無による未回答の記録はコードで行います。
人が確認するポイント
公開版では、担当者が管理画面で未回答の質問を確認し、FAQを追加します。実際に使う際の回答ログの確認手順や資料の更新の流れは、業務に合わせて設計する範囲です。
導入時に苦労した点
- お客様の案件で苦労したのは、資料にないことを推測で答えてしまうことでした(2026年10月14日の本人の回答)。
- この課題に対し、公開版では推測を禁じる指示と、根拠が見つからないときの窓口案内を設けています。引用がない回答は未回答として記録します。これらは公開版の対策であり、実案件で行った対策を示すものではありません。
同様の取り組みが向いている条件
- 公開版の仕組みを検討する条件は、回答の根拠になるマニュアルやFAQがあり、資料を更新できることです。
- 答えられない質問を担当者が引き取り、FAQに追加する内容を判断できる業務に向いています。実案件での適用範囲を確認したものではありません。
補足
実案件で開発した仕組みを、架空のデータで再現して公開しています。
GitHubで見る(新しいタブで開きます)