事例
業種別の情報セキュリティ簡易診断をスマホで回答できるWebシステムに
- 区分
- 導入事例
- 業務
- 評価・集計
- 業種
- 業界団体(一般社団法人)
業界団体向けに、11業種の情報セキュリティ簡易診断をWebシステムにしました。スマートフォンから25問に答えると、観点ごとの得点と改善ポイントを確認できます。
導入前の課題・業務フロー
紙の診断には手間がかかり、PCを持たない現場スタッフにもセキュリティ教育を届けたいという課題がありました。全従業員が対策を振り返り、セキュリティ事故による予期しない長時間労働を防ぐことを目指しました。
実施内容
業界団体の業種別の情報セキュリティ対策資料(表計算の設問表)と、IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」を参考に、業種に合わせた25問の簡易診断を作りました。設問表から業種別のデータを作る手順を整え、業種ごとの入口を配布できるようにしました。2026年5月25日に開発を始め、6月18日まで改善しました。
対象の11業種
- 農業・畜産業
- 自動車・機械整備業
- 建設・土木業
- 食品製造業
- 冠婚葬祭業
- 医療・福祉・保育業
- 観光・レジャー・レンタル業
- 物流・運送業
- 一般製造業
- 小売・卸売業
- 飲食業
回答と採点の決まり
- 実施している=2点、一部=1点、実施していない=0点、わからない=-1点、対象外=2点。
- 結果は割合ではなく素点で表示します。レーダーチャートの観点は業種によって4〜8項目です。
- 観点または設問の得点が満点の6割未満の場合に、弱い項目として改善ポイントを示します。
導入後の仕組み・業務フロー
- 現場スタッフが自分のスマートフォンで、業種別の入口のQRコードを読み取ります。PCからも開けます。
- 自分の業務に合う25問に回答します。業務に関係のない設問は「対象外」を選べます。
- 回答に応じた固定の配点で自動採点し、観点ごとのレーダーチャートと弱い項目の改善ポイントを表示します。
- 結果を確認し、必要に応じてシェアできます。
使った技術
React、TypeScript、Vite、Tailwind CSS、レーダーチャート、AWS(S3・CloudFront)、GitHub Actions。静的なWebサイトとして配信し、GitHub Actionsで公開する構成です。
AIと人の役割
AIに任せた範囲
AI(Claude Codeなど)は開発時のみ利用しました。診断の画面や採点にAIは組み込んでいません。回答に応じて、通常のプログラムが決まった配点で採点します。
人が確認するポイント
設問を取り込むたびに否定の問いを探し、回答の意味と配点が逆にならないよう、肯定の問いに書き換える確認を手順に入れました。
導入時に苦労した点
- 「〜していませんか?」という否定の問いでは、「実施している」が危ない行為をしている意味になり、配点と逆になる問題がありました。設問の取り込み時に肯定の問いへ直す手順を加えました。
- 当初はスマートフォン専用で、PCでは開けませんでした。2026年6月3日に、PCでもスマートフォンの画面幅で中央に表示する形へ変更しました。
導入後に分かったこと
- 「わからない」は0点ではなく-1点としました。対策が分からないこと自体を、見直すべき弱さとして気付いてもらうためです。
- 自社の業務に関係のない設問で減点されないよう、2026年6月18日に「対象外」を全設問へ追加し、満点扱いにしました。業種だけでなく、回答者の業務に関係するかどうかも扱う必要がありました。
同様の取り組みが向いている条件
- PCを持たない現場スタッフも、自分のスマートフォンから診断に参加できるようにしたい場合。
- 業種別の設問表があり、回答と配点の対応を確認してWeb化したい場合。
- 決まった配点で対策の状況を振り返り、弱い項目の改善ポイントを示したい場合。