1. 「検討します」を、合意したことに変えない

着想元は、GitHubの公開スキル集 awesome-copilot の「meeting-minutes」(MIT License、参照日:2026-11-03)です。英語の社内の短い会議が前提で、日本の打ち合わせでの持ち帰り、敬称や社外の参加者の扱い、発言録と要点録の使い分けは扱っていません。

参考にしたのは、「材料が足りなければ最初に少しだけ聞く、決定と宿題を型に沿って書く、未決を別に残す、確認役に見てもらってから配る」という考え方だけです。文章・例・プロンプト・コードは写さず、日本の打ち合わせ向けに一から作りました。

gijiroku-jaは、メモ・文字起こしから議事録を作り、社外の参加者がいれば内容の確認をお願いするメールも下書きします。録音の文字起こしはせず、カレンダー・メール・タスク管理のサービスに接続せず、配布・送信もしません。GitHubとは関係のない非公式のスキルであることを、READMEにも明記しています。

2. 決定・宿題・持ち帰り・持ち越しを分ける

決定に載せるのは、「〜とする」「〜で進める」と合意したものだけです。「検討します」「持ち帰ります」「社内で確認します」は持ち帰りにし、担当と回答の期限を付けます。宿題も担当と期限を付け、不明なら「要確認(担当)」「要確認(期限)」と残します。

決まらなかったことは、理由と次回の議題案を持ち越しに残します。分類できない発言も要確認にし、期限は打ち合わせの日を基準に日付と曜日で書きます。「来週中」から具体的な日を作ることはしません。

発言録か要点録かは利用者が選び、指定がなければ要点録にします。つなぎの言葉や言い直しを除いても、数字・固有名詞・金額・日付は変えません。文体・敬称などを含む決まりの全体は公開READMEにまとめています。

3. 決定の欄から、持ち帰りと未決を取り出した

READMEにある修正内容の要約です。社内の定例、社外の打ち合わせ、未決が多い打ち合わせを各1本使いました。

項目 修正前 修正後
決定と持ち帰り 決定の欄に「検討します」「持ち帰ります」「社内で確認します」が残る 持ち帰りに分け、材料にない担当・期限は要確認で残す
合意のない決定 未決が多い打ち合わせで「用紙の案戊とする」が決定に混ざる 原文と照合し、持ち越しへ移す
印刷費 未決が多い打ち合わせに2つの金額がある 片方に決めず、両方を残す

社外の打ち合わせでは、発言録と確認のお願いのメールも下書きしました。原価の内訳を配ってよいかは保留にし、メールに内訳は書いていません。社外秘の扱いが分からない話題には「配る前に確かめる」と表示します。

会議の結果を全社に知らせる文面は、internal-notice-jaで扱います。議事録の作成と、社内へのお知らせは分けています。

4. スクリプトは抜けを点検し、合意は人が照合する

補助スクリプト check_minutes.py はPythonの標準ライブラリだけで動き、読み取りと標準出力だけを行います。決まった形のMarkdownを入力し、宿題の担当・期限の抜け、あいまいな期限、日付と曜日のずれ、決定の欄の「検討します」などを表示します。登録した人名の書き方のゆれ、残ったつなぎの言葉や「要確認」も対象です。

公開READMEの点検記録です。「決定欄の該当表現」は「検討します」「持ち帰ります」「社内で確認します」が決定の欄に残った件数です。

打ち合わせ 点検件数(前→後) 決定欄の該当表現(前→後)
社内の定例 10→3 2→0
社外の打ち合わせ 8→0 1→0
未決が多い打ち合わせ 11→6 2→0
合計 29→9 5→0

修正後の9件は、材料にない担当・期限・具体的な日を「要確認」のまま残した表示です。件数は検出項目の一致数で、議事録の評価点でも、品質の改善を測ったものでもありません。 素材の作成と照合は同じAIが行い、修正前は検証用に作った例です。実際のAIの利用から集めた失敗例ではありません。

「用紙の案戊とする」はスクリプトでは検出できず、人の照合で持ち越しに直しました。「〜とする」という形が整っていても、合意があったかは原文と照らす必要があります。

5. まだ分からないこと

実際の文字起こしの崩れ、長い会議、複数の話者の取り違えは試していません。業種・会社ごとの議事録の慣習や、役職・敬称の合い方も未確認です。

否定・引用・条件付きの合意、登録していない人名のゆれ、未知のつなぎの言葉には、見逃しや誤検出があります。0件でも、決定の正しさ・社外秘の扱い・敬語は保証しません。社外の打ち合わせのように、機密の区分が未確認でも0件になり得ます。

作成時間や伝わりやすさの効果、別のAI・人による品質の評価、確認のお願いへの返事は測っていません。配る前には、確認役が原文との一致、残った要確認、共有先と内容を確かめる分担です。